ストリートフェスティバル イン シズオカに行った。
通勤の途中で寄ったため、ピンポイントでしか聴けなかったのだが、それで充分すばらしすぎた。
拝聴したのは、昼のナカムラタツキ氏のステージである。
ナカムラタツキ氏は、少し●ェフリー・ダー●ーを思わせるどこか陰のあるイケメンで(このところ、ものすごく明るく爽やかになられたが…、第一印象はそうだった)、ユニークで魅力的な世界広がるオリジナル楽曲を産み出しているのだ。
スタイルは弾き語りなのだが、楽曲一つと朗々と響く肉声のみで、これほど芳醇な世界をえがき出せるとは、驚きである。
たとえば、彼の代表曲の一つ、冷蔵庫。
この曲の歌詞では、凡百の陳腐なラブソングのように惚れたのはれたのといった言葉は一つも出てこない。
しかし、日々の生活をともにする男女の思いやりと支え合い、そう思い通りにはいかない暮らしの楽しさと困難とがさらりとポップに歌い上げられている。
そのように、ナカムラタツキ氏の歌には明るさの底流にペーソスが宿り、ドン底の苦難の中にも希望と楽観が輝き、弱者への優しいまなざしがある。
まさに比類なき才能である。
ダイヤモンドの原石?
そんなものではない、ダイヤなど燃えたら二酸化炭素になって消えてしまう程度のものだ。
彼こそ、時代を越えて光る真の黄金だ。リアルゴールドだ(ドリンク剤ではない)。
この楽曲が、ラジオでテレビで、インターネットの動画サイトで人気沸騰しない理由が、私には本当にわからない。
静岡の、いや、日本の至宝だと思うのだが。
ライブハウスのライブ予定に「ナカムラタツキ」の名前を見たら、行かなければ損である。